最後の面談
自ら「幼稚園のワルのトップ」だと言いきったケロのすけさん。
先日、そんなケロのすけさんについて、幼稚園の担任の先生との面談がありました。
この面談、任意の申込制で、申込者には幼稚園から前日に時間をお知らせしてもらえます。
でも、今回、私は前日に時間をお知らせしてもらうのを忘れてしまいました。
前回の面談では、年長さんになってから1~2ヶ月しか経っていなかったのに、担任の先生からケロのすけさんの悪行の数々をきき、ずどーーーんと落ち込んだだけで終わりました。
そのことを思い出すと・・・今回はこのまま忘れたフリをして面談をうっちゃってしまおうか・・・なんて一晩中考えたりしたのですが、意を決して当日の朝に先生に確認をして面談をすることに。
「いや~、今年の年長組はホントに大変でした・・・私も困ってしまって・・・」
担任の先生のそんな言葉で面談スタート。
毎年、年長さんを受け持っているベテラン先生がそう言うくらいだから、よっぽどだったんだなあ・・・
そして次から次へと新たに発覚するケロのすけさんの悪行の数々。
ああ、今回の面談も、また針のむしろ時間をひたすら耐えるだけで終わってしまうのか・・・
ひとしきり、ケロのすけさんの悪行報告が終わったところで、ふっと先生の表情が和らぎました。
ここの幼稚園は『これやってね』『こうなんだよ』って言うと『はい♡』って素直に言う子が多いんですよ。
その中で、『えーーー』とか『なんでこんなことしなくちゃいけないのー』なんて言うケロのすけくんみたいな子は珍しくて、ある意味ではそれは子どもらしくて、かわいいんですよ。
そこから面談は急展開。
これから小学校へ行って、大変なことがいっぱいありますよ、ケロのすけくんは・・・
でもね、お母さん、ケロのすけくん、いいところも、がんばっていることも、たくさんありますよ。
そう言って、ケロのすけさんが(たぶん)数少ない「よい行い」をした時のことをにこにこしながら話してくださる先生。
最後には、ケロのすけさんが製作中の卒業記念の作品(縫い物)を見せてくれ、
ほら!みてください、お母さん!
こんなに細かくきれいに縫って、こんなにかわいい飾りもつけて・・・ほらほら、こっちの作品も。これなんてホント素敵でしょ~。
ううっ、先生、卒園式はまだ先なのに、もう泣かせる気ですか・・・
お母さんが試行錯誤しながら子育てして、ちょっと困っていることなんかも、私たち(先生)みんなわかっていますから。
だからこそ、幼稚園でも私たちでできる限りのことをしようって話し合って、ケロのすけくんと向かい合ってきたんです。
これから小学校へ行って、成人するまで、その時その時でいろんなことがあって悩むこともたくさんあります。
でも、子どもが大きくはずれない限りは、その悩みまで含めて、子育てを楽しんでいってください。
せっかくの子育てですから。お母さん、楽しんで(^ ^)
・・・そして面談の最後にはこんなことを。
私、ケロのすけくんはどうしてあんなにずっとペラペラとしゃべり続けているんだろうって、いつも思っていたんですが、その理由がわかりました。
お母さん、今も私の話を『うん、うん、そうですね』って一生懸命きいてくださっているでしょう。
お母さん、きき上手なんですよ。
ケロのすけくんは、お母さんとお話しているのが楽しくてしょうがないんですね。
素晴らしいことですよ。
これからもケロのすけくんの話をたくさんきいてあげてください・・・
うわーーーん、先生、ありがとうございます!
3年間の感謝の気持ちも先生に伝えることができ、思いきって面談に来てよかった・・・
今まで、幼稚園でやり残したことがたくさんあるような、忘れ物をそのままにして卒園するような気持ちがあって、心がもやもやしていたのですが、すっと気持ちが切り替わりました。
気持ちよく卒園して(ちょっと切ないけど・涙)、さあ、これからは小学校生活だ!
面談の翌朝、幼稚園に向かうケロのすけさんに。
「もうすぐ卒園だから、やり残しのないように、やりたい放題やってこい!ワルいことも、どーんとやってしまえ!♡」
と背中をポンと叩いたら、
「え~~~♡そんなことしちゃって、いいの~~~♡?」と、満面の笑顔で駆け出して行きました。
先生とお友だちに迷惑をかけないようにね、と言った私の言葉は届いていたかどうか・・・
こんなワルいケロのすけさんをいつも見守ってくださり、いいところもたくさん認めていただき、幸せな3年間でした。
きっとケロのすけさんにとって、これからの人生の土台となる3年間になったことでしょう。
この幼稚園に通えたこと、本当に感謝です。
残り少ない幼稚園生活も最後まで楽しむぞー♪
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